H . 学校や多様な教育主体との協働の先に、一人ひとりの生徒の背を押す「学び」をつくる
学びの主体である生徒を中心に捉え、一人ひとりが在りたい姿・ほしい未来へ向かって学び続けるにはどのような環境が必要だろうか。
そんな問いと向き合い続け、今私達が着目しているのは、「社会全体を学びの場を捉え、いかに生徒が「学校内」だけでなく、「学校外」にある豊かな教育資源を活用出来るようにする」ということです。
オンラインの発達も後押しし、どこにいても色んな人と出会い議論をする事もできるし、企業や自治体、個人が提供する学びの資源・機会もとても増えました。「高校生でそんな経験してる人いるの?」とこの変化を知らない人から見れば驚くような学びを繰り返している10代もたくさん現れています。
変化の激しく、不確実だと言われる今、そして未来。その中で幸せに自分の人生を歩み続ける人を増やすために必要なのは、上述したような豊かな学びを選び、学び続けられる人を増やすことであり、そのためには、学校のカリキュラム・授業からよりシームレスに社会資源へとつながり、背中を押され自らの足で学び続けていくそんな仕組みだと私達は考えています。
そう考え、私帯は経産省未来の教室の実証事業他、様々な団体と共同し、学校向けにはワンダリングチャレンジ、MAKERS UNIVERISTY出張授業という、様々な選択肢の存在へと気づき一歩踏み出す勇気を渡すプログラムコーディネートを、そして社会側に、willdoor FORUM,FES,Compassといった様々な資源へとつながる中間支援としてのサードプレイス事業を立ち上げるなど、実験を重ねています。
まだまだ動き始めたばかりではありますが、ここまでの私達の道のり含めお話をさせて頂き、皆様とも共に「一人ひとりの生徒のわたし起点の学びをどう後押しするか」を議論できればと考えております。

竹田 和広さん
一般社団法人ウィルドア 共同代表理事
慶應義塾大学院システムデザインマネジメント学科修了・修士。2015年大学院在学中、一般社団法人ウィルドアを創業。2020年には若者ダボス会議日本代表、世界経済フォーラムグローバルシェイパーズに選出。2022年より第12期東京都生涯学習審議会委員。高校時代から神奈川のまちづくりに関心を持ち始め、学生時代には大学の地域連携事業を中心に、様々な地域の活動に参画。その中で、地域の持つ教育資源に気づき、大学院在学中にウィルドアを起業。「わたしからはじまる学びを高校生一人ひとりに」をコンセプトに様々な企業・NPOと協働し、新たな地域×教育の仕組みづくりに挑戦中。

武口 翔吾さん
一般社団法人ウィルドア 共同代表理事
神奈川県出身。慶應義塾大学法学部政治学科を卒業後、企業システム開発に2年半従事した後、同僚の社内起業に乗っかる形で家庭菜園SNSの開発にも携わる。会社員になり、就職までのキャリアを考える機会の少なさに問題意識を感じ、教育系NPO団体にも副業として携わる。2014年に退職し、1年間のフリーランス期間を経て2015年に一般社団法人をウィルドアを創業。主に裏方として、マイプロジェクト事業の推進や組織運営、コミュニティづくりに取り組む。